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フレット交換 [Fender Japan ST62-66 US]

  • 執筆者の写真: FUGA GUITARS
    FUGA GUITARS
  • 9月27日
  • 読了時間: 4分

久しくこちらのブログを更新していませんでしたので、YouTubeにも動画を上げているのですが過去のリペア作業をご紹介したいと思います。


フレット交換です!

自分が得意としているリペアの一つです。

工場で何千本のネックのフレットを打たせていただいた経験が活かされる作業です。

作業自体はものすごくシンプルに見えるのですが一つ一つの細かい所に非常にシビアで経験が必要とされるものになります。


こちらのFender Japanのストラトネックのフレット交換をしていきます!


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フレットの減りはさほどなのですが、フレットをもう少し背の高いものにしたいのと指板Rをヴィンテージスタイルの7.25inch(184㎜)Rから9.5inch(240㎜)Rのモダンスタイルに変更します。


指板Rを緩くするので、頂点部分を多く削ることになるのでもしポジションマークが擦り切れることになればポジションマークの入れ替えも行います。



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写真が無くていきなりここまで飛んでしまうのですが、フレットを抜き指板のRを9.5inchに修正しながら擦ってみるとやはりポジションマークが擦り切れる箇所が有りました。

完全に擦り切れているというわけではなく薄くなって透けて底がうっすら見えてしまっている状態ですね!


製造工程でのポジションマークを入れている深さにもよるので、今回のような指板Rの変更でなくてもちょっと指板を擦っただけで擦り切れる場合もありますので、フレット交換の際はそちらも考慮に入れてお客様にはご相談させていただきます。

フェンダーのようなドットポジションは相当特殊なものでない限り、樹脂はもちろん白蝶貝やメキシコ貝等もご用意出来るので対応可能です。

フレット交換の際にポジションマークを樹脂製のものから貝のものに変える事も出来ます!



詳しく作業をご覧になりたい方はYouTubeにこちらの作業動画を上げていますので、そちらをご覧いただければ幸いです!




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ポジションマークをボール盤で突いてあけ直しました。

一番擦れていたものを一つだけ変えると他のポジションマークたちの厚みがまばらで違って見え方が美しくないのでこの際に全て入れ直しました。

もちろん極力オリジナルを保ちたいので必要なものだけ、もしくは入れ替えないということも出来ますのでご依頼主様とご相談して決めさせていただきます。


お見せしながらご説明すると簡単ですが、このボール盤でポジションマークをぴったりとあけ直す作業はボール盤での穴あけ作業は穴位置はもちろん深さも非常に精度が求められる作業です。



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同じクレイドットのポジションマークを入れました。

ほーんの少しだけ指板トップから出る深さです。

工場での経験のおかげで目分量でこの深さであけられます。

しっかりとした基準面がないようなこういった作業の精度とスピードは感覚によって成し得るものだと思います。



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細かい番手まで擦り上げてピカピカにしました。

蛍光灯にかざすと光るくらいになります。


この指板擦りの作業はただただ擦るだけではなくネックの寿命が長く使えるよう且つ指板を横から見た時に部分的に著しくすり減ったりしないように見た目も美しくなるようないいバランスをとるために指板調整をする前のトラスロッドの調整はフレット打ちあがりの反り方も読んで調整しないといけないので経験が必要とされます。

指板材の種類・フレット溝の幅や状態・その溝に対してのフレットの種類(国産orJESCAR等海外製)いろいろな要素の組み合わせで判断します。

ここも特に自分の経験が活かされるポイントだと思っております。



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フレットを打ち込んですり合わせを行って完成です。

…と、すごく簡単に言ってしまいますが打ち込みもかなりの経験が要される作業です。

打ち込み自体もそうなのですが、自分はフレット交換は「準備9割、打ち込み1割」と考えています。

いいフレット打ちは打つまでの作業の精度に懸かっていると言っても過言ではないです。

言葉や文章では説明しきれない感覚や目が重要な作業ですね。


フレットエッジや指板エッジの丸め具合の処理のリクエストもお好みに合わせてご相談いただけます!


この他にもメイプル指板の塗装指板も対応可能ですので、フレット交換をご検討の方は是非当工房にお問合せフォームや公式LINEからご相談ください!

必ず高品質なリペアをご提供いたします!



こちらのフレット交換のYouTube作業動画

 
 
 

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